【徹底解説】CT値って何?ゴルフクラブの反発力を理系的に読み解く!【ゴルフ豆知識】
はい、こんちゃす。
たちともです!
今回は、少しマニアック内容かと思います。先に書いときますね笑
前回記事で言及した、「COR(反発係数)」内の記事で少し言及して
「CT(Characteristic Time)」について
どの記事よりもわかりやすく、そして、理系の観点から、詳しく解説します。
この記事を読めば「CTの概要」と「クラブ選びの基準・秘訣」がわかります!
では、いってみよう!!
✅この記事はこんな人におすすめ!
- CT値ってよく聞くけど、結局なにを測ってるの?というゴルファー
- ゴルフクラブの“反発力”を科学的に理解したい方
- ドライバー選びで“ルール適合”が気になる競技志向の方
- ギアの物理や構造に興味がある理系ゴルファー(たちともです笑)
CTとは?なぜ注目されているのか
「このドライバー、飛ぶなぁ…でもルール違反だったらどうしよう?」
私は、全然競技思考ではないんで、そんなことはありません…

そんな疑問に答えるのが「CT値」という指標です。
CTとは 「Characteristic Time(特性時間)」 の略で、
ゴルフクラブのフェースが、ボールとどれだけ長く接触しているか(たわみ時間)を示すもの
飛距離に関わるクラブの「反発性能」を、定量的に評価するために用いられています。
なぜ、CORではなくCTなのか?その背景とは…

もともと、クラブの反発力は「COR(反発係数)」で管理されていました。
しかし、
CORを測定するには、大がかりな装置や測定条件の均一化が必要で、測定が困難でした。
そこで登場したのがCT値。
USGAとR&Aが共同で導入したこの指標は、
簡易な測定器で測定でき、CORと高い相関関係を持つことが分かっています。
CORとCT値で、互換性があるということです







現在では、CT値239μs(18μsの誤差を許容)を超えるクラブはルール不適合とされており、
実質的に「飛びすぎ」を防ぐ基準になっています。
理系解説!?CTって何を測ってるの?
では、具体的にCTは何を測っているのか説明しましょう。
CT (Characteristic Time)は、
物体(ボール)がフェースに接触してから跳ね返るまでの接触時間を測定します。
測定原理は、いたってシンプルで、
クラブフェースを「バネ」、ボールを「質量」とみなした
「バネ-質量系の衝突モデル」
で考えると、接触時間CT は、次の式で表されます:
CT=π×√(m/k) m: 減少質量(ボールとフェースの相互作用質量), k: フェイス剛性(ばね定数)
中学物理で、一度は見たことがあるかと思います。







このモデルにより、フェースが柔らかく(=kが小さい)なると、
接触時間CTが長くなり、反発性能が高くなることが定量的に説明できました
CTとCORの関係は?


前述したように、CT値はCORと相関関係があり、代替値として使用されています。
では、いったいどのような式を用いられているか、気になりませんか?
ゴリゴリ理系の私は気になって仕方がなかったです…







たちとも調べの参考文献によると、
以下の式に示すような、線形関係が経験則からわかっているそうです。
e=0.718+0.000436CT
これは、実験を行いまくって、得た値をプロットし、回帰直線から求めたものです。
相関関数がR^2≈0.90なので、なかなか相関性はあると思います。
完璧な相関はないので、更なる相関式を求めて現在も研究中かと思います。







この式からもわかるように、
CTが長いクラブほど、COR(=反発係数)も高く、飛びやすいということです。
逆に、
CTが239μsを超えると、CORが0.83を超えてルール不適合となる可能性があるわけです。
CT値はクラブ設計とどう関係する?
各クラブメーカーは、CT値をギリギリまで高めようと努力しています。
そりゃ、そうですよね。飛びこそが、ゴルフの美学ですから。
フェースを薄くする、軽量化する、柔らかい素材(例:βチタン)を使うなどの工夫により、
「CT = 236〜238μs」付近の設計が主流です。
クラブの素材編として、チタンについて、いずれ記事書きます笑







しかし、フェースを薄くしすぎると耐久性が低下し、
わずかな使用期間でCTが上限を超えてしまうケースもあります。
まとめ:CT値を知れば、クラブ選びが変わる!
ゴルフクラブの“反発力”を表すCT値(Characteristic Time)は、
単なる数字ではなく、クラブの飛びの本質を示す重要な指標です。
CTを理解すれば、なぜこのドライバーが飛ぶのか?なぜルール違反になるのか?
といった疑問も、理系的な視点でスッキリ解決できます。
これからクラブを選ぶときや、フィッティングを受ける際に、
ぜひ「CT値」という“もうひとつの性能軸”にも目を向けてみてください。
きっと、あなたのゴルフライフがもっと楽しくなるかもしれません。
知らないと損する!ゴルフがもっと面白くなる雑学
CTの意味を知った上で、さらにゴルフが面白くなる雑学をいくつかご紹介します。
こんな知識があれば、前カートが遅くてイライラしてる時も、
ゴルフ仲間と楽しく会話して、待つことが出来ます!笑
・18ホールの期限知ってます??
・CORの正しい意味知ってますか?
・正しいグリップで握れていますか?
どんどん、記事を書いていくので、お楽しみに!
では、また。
参考文献リスト
・https://www.hirekogolf.com/coefficient-of-restitution-cor-characteristic-time-ct
・https://wishongolf.com/2012/07/03/how-does-cor-affect-your-golf-game/?utm_source=chatgpt.com